「どうしたクニヒコ、顔色が悪いぞ?」
タカシに心配されても返事ができない。
クニヒコの視線は男に釘づけになっていた。
男は手に大きなダンボールを持っていて、こちらへ近づいてくる。
男と視線がぶつかった気がしてクニヒコは後ずさりをした。
しかし男は過去の映像の中の人間で、クニヒコには目もくれずに押入れの前で立ち止まった。
一旦ダンボールを床に下ろして押し入れを開ける。
途端に悪臭がきつくなり、吐き気がこみ上げてくる。
男はその段ボール箱を押入れに入れると、そのままアパートを出ていってしまった。
クニヒコはしばらくその場から動くことができなかった。
あの男は何者だろう。
持っていたダンボールの中身は?
疑問がグルグルと渦巻いているのに恐怖で確認することができない。
「クニヒコ大丈夫か? なにが見えたのか教えてくれ」
タカシに肩を叩かれてようやく我に返った。
「男が……段ボール箱をそこに……」
震える指先で押入れを指差すと、タカシが押入れの襖に手をかけた。
「開けるのか!?」
「だって、確認しないとわからないだろう?」
タカシに心配されても返事ができない。
クニヒコの視線は男に釘づけになっていた。
男は手に大きなダンボールを持っていて、こちらへ近づいてくる。
男と視線がぶつかった気がしてクニヒコは後ずさりをした。
しかし男は過去の映像の中の人間で、クニヒコには目もくれずに押入れの前で立ち止まった。
一旦ダンボールを床に下ろして押し入れを開ける。
途端に悪臭がきつくなり、吐き気がこみ上げてくる。
男はその段ボール箱を押入れに入れると、そのままアパートを出ていってしまった。
クニヒコはしばらくその場から動くことができなかった。
あの男は何者だろう。
持っていたダンボールの中身は?
疑問がグルグルと渦巻いているのに恐怖で確認することができない。
「クニヒコ大丈夫か? なにが見えたのか教えてくれ」
タカシに肩を叩かれてようやく我に返った。
「男が……段ボール箱をそこに……」
震える指先で押入れを指差すと、タカシが押入れの襖に手をかけた。
「開けるのか!?」
「だって、確認しないとわからないだろう?」