「な、なに?」


密かに思いを寄せているハルカに声をかけられたクニヒコは驚きと喜びで、また頬が少し赤くなった。


「私歴史って苦手科目なの。よかったら教えてくれない?」


そう言う手には教科書が握りしめられている。


「も、もちろん! 俺で良ければ教えるよ」


「よかった!」


ハルカは笑顔で教科書を開いたのだった。