間違いない。
これはこの場所の歴史を映し出しているんだ!
クニヒコはまた生唾を飲み込んだ。
知らない内に呼吸も荒くなってきて、自分がすごく興奮しているのだとわかった。
「このメガネはすごいぞ……!」
メガネをかけたまま周囲を見回してみると、だだっ広い原っぱで間違いがなかった。
風が拭くと成長した草木がざわざわと不吉な音を立てる。
今クニヒコが歩いてきた道はどこにもないのに、車が行き交う音だけが聞こえてくる。
と、その時視界の右上になにか数字が書かれていることに気がついた。
1878という四桁の数字が1878年だということにすぐに思い当たった。
「今俺が見ている景色は1878年のものってことか。おじいちゃんだって生まれてないぞ」
クニヒコは舌なめずりをして景色を見つめる。
「クニヒコ君なにしてるの?」
そんな声が聞こえてきて驚いて振り向くと野っ原の中にハルカが立っていた。
「あ、いや、別に」
慌ててメガネを外してポケットに入れた。
「クニヒコ君ってメガネかけてるんだっけ?」
「いや……、あ、うん。そうなんだ」
「やっぱり勉強ができる人って目が悪くなるんだね。タカシ君も目が悪くなってきたって言ってたよ」
せっかくハルカが声をかけてくれたのにタカシの名前が出てきてクニヒコは複雑な気持ちになった。
これはこの場所の歴史を映し出しているんだ!
クニヒコはまた生唾を飲み込んだ。
知らない内に呼吸も荒くなってきて、自分がすごく興奮しているのだとわかった。
「このメガネはすごいぞ……!」
メガネをかけたまま周囲を見回してみると、だだっ広い原っぱで間違いがなかった。
風が拭くと成長した草木がざわざわと不吉な音を立てる。
今クニヒコが歩いてきた道はどこにもないのに、車が行き交う音だけが聞こえてくる。
と、その時視界の右上になにか数字が書かれていることに気がついた。
1878という四桁の数字が1878年だということにすぐに思い当たった。
「今俺が見ている景色は1878年のものってことか。おじいちゃんだって生まれてないぞ」
クニヒコは舌なめずりをして景色を見つめる。
「クニヒコ君なにしてるの?」
そんな声が聞こえてきて驚いて振り向くと野っ原の中にハルカが立っていた。
「あ、いや、別に」
慌ててメガネを外してポケットに入れた。
「クニヒコ君ってメガネかけてるんだっけ?」
「いや……、あ、うん。そうなんだ」
「やっぱり勉強ができる人って目が悪くなるんだね。タカシ君も目が悪くなってきたって言ってたよ」
せっかくハルカが声をかけてくれたのにタカシの名前が出てきてクニヒコは複雑な気持ちになった。



