「み、みんなもそう思ってたのか? 俺の顔が、いいって?」


「そうだね。でも前髪が長すぎてちょっとわかりにくいかな」


「うん。もう少しスッキリさせれば印象は代わると思う」


女子2人にそんな風に言われると、頬が熱くなってしまう。


マサシは照れた顔を見られたくなくて、また布団に突っ伏した。


「でも、もう奪われたし」


「一週間したら戻ってくる。一週間なんてあっという間だ」


タカヒロにそう言われて、マサシは情けなさと恥ずかしさで少しだけ涙が出た。


自分はみんなのことを騙して才能を奪い取ったのに、こんなに気にしてくれるなんて。


「……みんな、ごめん」


マサシは突っ伏したっまくぐもった声でそう言ったのだった。