☆☆☆
ボードゲームを前にしてマサシは不機嫌そうにマユを寄せていた。
周りにいるのは泣きはらした顔のノリコとチナ。
そして怒った顔のヒデアキとタカヒロの4人だ。
このメンバーでゲームをしても、もう面白くはなかった。
あたりのマスは3つ。
そして3人分の才能を奪ってしまっているから、後は普通にゴールをして終わるだけなのだ。
他の4人はまだあたりのマスに止まる可能性が残っているので、本当に奪い返されてしまうかもしれない。
「このゲーム、最初からやろうか」
ジャンケンする直前でマサシがそんなことを言い出して他の4人は目を見交わせた。
「それは不公平だよ。ちゃんと最後までゲームを終わらせてからやらなくちゃ」
そう言ったのはノリコだ。
いつもはもっと堂々と発言するノリコが、今はリーダシップを奪われているので、時々言葉をつまらせた。
それでも一生懸命喋ろうとしているから、なんだか痛々しく見えてしまう。
苦手なことを無理してやろうとするからだと、マサシは内心鼻で笑った。
「意見を言うことが苦手なヤツは黙ってろよ」
マサシはそう言い放つとみんなのコマを勝手にスタート位置まで戻してしまった。
ボードゲームを前にしてマサシは不機嫌そうにマユを寄せていた。
周りにいるのは泣きはらした顔のノリコとチナ。
そして怒った顔のヒデアキとタカヒロの4人だ。
このメンバーでゲームをしても、もう面白くはなかった。
あたりのマスは3つ。
そして3人分の才能を奪ってしまっているから、後は普通にゴールをして終わるだけなのだ。
他の4人はまだあたりのマスに止まる可能性が残っているので、本当に奪い返されてしまうかもしれない。
「このゲーム、最初からやろうか」
ジャンケンする直前でマサシがそんなことを言い出して他の4人は目を見交わせた。
「それは不公平だよ。ちゃんと最後までゲームを終わらせてからやらなくちゃ」
そう言ったのはノリコだ。
いつもはもっと堂々と発言するノリコが、今はリーダシップを奪われているので、時々言葉をつまらせた。
それでも一生懸命喋ろうとしているから、なんだか痛々しく見えてしまう。
苦手なことを無理してやろうとするからだと、マサシは内心鼻で笑った。
「意見を言うことが苦手なヤツは黙ってろよ」
マサシはそう言い放つとみんなのコマを勝手にスタート位置まで戻してしまった。



