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「それでは今季のクラス目標は『何事にも全力で努力をする』ということで決まりました」


マサシは黒板に書いた目標を赤いチョークで囲む。


クラス内からは拍手が沸き起こった。


「すごいなサマシ。まだ15分も残ってるのにもう決まったなんて」


「本当だね。ノリコのときよりもスムーズだったんじゃない?」


「そうかも! 係の問題だって全部解決したもんね。今までこんなことなかったよ」


クラスメートたちは口々に称賛の声を上げる。


マサシはチラリとノリコへ視線を向けた。


クラス会が始まってすぐに保健室へ行ったノリコだったが、やっぱり司会進行が気になったのか途中で戻ってきていたのだ。


ノリコは唖然とした表情をマサシへ向けている。


まさか本当にクラスをまとめることができるなんて思ってもいなかったのだろう。


マサシは自信満々に笑みを浮かべて自分の席へと戻っていったのだった。