「……なぎちゃん、一緒にいて…ぎュってしてくれないと寝れない…」
ゆずの想定外の言葉に驚く

と同時に顔が熱を持っていった気がした

「えっ、なぎちゃん、風邪うつった!?」
ゆずが顔を赤いのに気づきゆずらしい勘違いをした

「…うつってない、ゆず、おいで」
ゆずに負けた気はしたが甘えてくれたのが嬉しくて両手を広げる

「なぎちゃん!」
ぱあっと花が咲いたように笑って飛び込んできたゆずを抱きしめる

風邪を引いてること忘れてるな…

「ゆず、我が儘、言っていいからね、甘えたいなら甘えていいから、その分俺も甘やかすから」

自分で言いながら、“付き合ってないだろ”と心の中でつっこんでしまう

「へへっ、なぎちゃん好き!」
すり寄ってきて“好き”と言ってくれた

けど、それが俺の好きとは違うから悲しくもなった

「はぁ………ほんっとに…俺も好きだよ」

女の子として…

と、口には出さずに呟いた