【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉



「分かった。見てみるね」

 日向はそういえば、昔からお笑いが好きだって言ってたな……。お笑いの話になると、結構語ってるイメージがある。

「そういや、3日後に裁判があるの知ってるか?」

 突然日向は、そうわたしに問いかけてきた。

「……裁判?」

 裁判って、何の裁判なんだろ……?

「ああ。2年前に起きた、無差別殺傷事件の裁判だよ」

 2年前の、無差別殺傷事件……? 確かそれって……。

「捜査一課が当時、追っていた山だよ。 犯人の男が、ショッピングモール内で刃物を振り回して、無差別に何人もの人を殺傷したあの事件だ」

 まだその時のわたしは捜査一課に来る前の時だけど、あの時のことはよく覚えている。

「あの時、ショッピングモールにいたスタッフと、子供を連れた妊婦。警備員一人と男女の高校生三人が、亡くなった事件だよね……?」

「そうだ。犯人はその場で取り押さえられ、現行犯逮捕された。取調でも、自分がやったと自白したんだ。……けど、留置所に収容された後、ヤツは自分は無罪だと容疑を否認したらしいんだ」

 え、容疑を否認……?どうして……。