【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉



「ね、美味しいね」

 普段そんなに飲む訳じゃないけど、たまにこうして晩酌するのも、わたしたち夫婦の日常だ。

「このビール、新商品のヤツじゃないか?」

 ビールの缶のパッケージを見た日向は、わたしにそう聞いてきた。

「そうだよ。今CMでやってるヤツ」

 とわたしが言うと、日向は「だよな?どうりでいつものと違うヤツだと思った」と言いながらビールを飲んでいた。

「日向がこの前、飲みたいって言ってたから買っておいたんだ」

 新商品のCMを見て、日向は飲んでみたいと言っていたから、たまたまスーパーで見つけて買っておいたという訳だ。

「さすがつぼみ。さすが俺の女だな」

「えぇ、何それ?」

 と言いつつも、日向が嬉しそうに笑っているのを見て、わたしまで嬉しくなった。

「しかしこれ美味いな。もう一本ある?」

「あるよ。飲む?」

「あるなら飲みてぇ」

 いつもは一本だけなのに、今回は相当気に入ったようで、二本目を開けることにした。

「そんなに飲んで大丈夫なの?明日も張り込みなんでしょ?」

「大丈夫だって。 つぼみももう一杯、付き合ってくれるだろ?」