その様子を見ていたわたしは、思わず見入ってしまっていた。
「父さんは耐えきれなくなって、ある日首を吊って死んだ……。お前ら警察が殺したんだ!!」
「………っ!!」
わたしたち警察は、時に【冤罪】を生み出してしまっていたんだ……。辰野は、ある意味゙被害者゙だったんだ……。
【お前ら警察が殺した】その言葉は間違いないなく、わたしたちに向けられた言葉だった。 辰野の父親は、警察の常識の範囲を超えた取り調べによって自白させられ、その後刑務所の中で自殺した。
「お前ら警察は信用出来ない……。警察なんてクソくらえだ……!! 警察は父さんも疑ったのに、俺まで疑うのかよ……!」
わたしはその様子を見て、耐えきれなくなった。……気が付いたら、涙が止まらなくなっていた。
「……笹野、大丈夫か?」
それを見た小野田課長が、わたしに声をかけてくれた。
「……すみません」
「笹野、辛いか?」
そう問いかけられても、何も答えられなかった。
「……辰野の言う通りだ」
そして小野田課長は、静かに言葉を発した。
「……え?」
「辰野の父親は、冤罪だった」



