【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉



 別の捜査が重なってしまった日向は、そのまま現場へと行ってしまった。
 わたしは手当するため中に戻ると、「笹野」とわたしを呼ぶ声がした。

「……門野さん」

 門野さんはわたしの前に来ると、わたしのことを抱きしめてきた。

「門野さん……?」

「すまない、笹野。……こんなことに巻き込んでしまって」

 そう言った門野さんの声は、少しだけ震えていた。

「門野さん……」

「お前をこんなことに巻き込んでしまって言うのも何だが……。本当にお前を失うかもしれないって思ったら、すごく怖かった」

 そう言って抱きしめる、その力を強くした門野さん。

「……すみません。心配かけて」

 それくらいしか、言うことが出来なかった。

「……ごめんな。 手当、しないとな」

「はい。すみません」

 門野さんが余計な心配をしないように、出来るだけ笑うことにした。……じゃないとまた、門野さんが不安になってしまうような気がしたから。
 救護室で怪我してる所を手当をしてもらい、その後は捜査に復帰した。

「日向、いた! あそこ!」

「いたいた……。待てこら! 逃さねぇぞ!」