【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉



 門野さんたちに連行されていく坂巻侑斗の背中は、少しだけ泣いているようにも見えた。

「つぼみ……」

「ひなっ……わっ!」 
 
 そこへ日向が、すごい勢いで走ってきた。そしてわたしをそのまま抱きしめてきた。

「日向……?」

「良かった……。つぼみ、本当に良かった」

「日向……。心配かけて、ごめんね」
 
 正直に言うと、とても怖かった。足も震えそうだったし、泣きそうにもなった。
 だけど日向が近くにいてくれていると分かって、本当に安心した。門野さんたちもいてくれたし……。

「本当だよ。無茶し過ぎだ。……本当に撃たれる所だったんだぞ」

「……ごめん」

「でも……良かった。つぼみが無事で、本当に良かった」

 わたしを抱きしめるその力は、少しだけ震えていた。……だけど心配してくれていることが、嬉しかった。

「ひなっ……」

 日向と呼ぼうとしたその声は、日向のその唇によって塞がれてしまった。

「……心配、かけさせんな」

「ごめん、日向」

「つぼみ、怪我してる。手当しよう」 

だけどそうやって笑ってくれる日向のことが、わたしも大好きなんだ……。