門野さんたちに連行されていく坂巻侑斗の背中は、少しだけ泣いているようにも見えた。
「つぼみ……」
「ひなっ……わっ!」
そこへ日向が、すごい勢いで走ってきた。そしてわたしをそのまま抱きしめてきた。
「日向……?」
「良かった……。つぼみ、本当に良かった」
「日向……。心配かけて、ごめんね」
正直に言うと、とても怖かった。足も震えそうだったし、泣きそうにもなった。
だけど日向が近くにいてくれていると分かって、本当に安心した。門野さんたちもいてくれたし……。
「本当だよ。無茶し過ぎだ。……本当に撃たれる所だったんだぞ」
「……ごめん」
「でも……良かった。つぼみが無事で、本当に良かった」
わたしを抱きしめるその力は、少しだけ震えていた。……だけど心配してくれていることが、嬉しかった。
「ひなっ……」
日向と呼ぼうとしたその声は、日向のその唇によって塞がれてしまった。
「……心配、かけさせんな」
「ごめん、日向」
「つぼみ、怪我してる。手当しよう」
だけどそうやって笑ってくれる日向のことが、わたしも大好きなんだ……。



