「笹野、改めて自己紹介よろしく頼む」

「はい。 本日より捜査一課に配属されました、笹野つぼみです。よろしくお願いします」

 と自己紹介すると、他の皆さんは「よろしくお願いします!」と返事をしてくれた。

「笹野、こんな男ばかりな部署で申し訳ないが……。何か困ったことがあれば、何でも言ってくれ」

「はい。ありがとうございます」

 こうしてわたしは、念願の捜査一課の刑事になりました。








 そしてそれから数日後の朝、捜査一課にしてくると、見慣れない人がいた。

「おはようございます」

 と挨拶した瞬間、その人の顔を見てわたしは驚いた。

「あれ、笹野じゃん?久しぶり」

「えっ!? ひ、日向……!?」

 目の前にいたその人は、わたしの警察学校時代の同期で上林日向(かみばやしひなた)であった。

「え?本当に日向?」

「ああ。 まさか笹野とまた会えるなんて思ってなかったわ。偶然だな?」

 警部補の上林日向は、わたしが警察学校時代、ずっと想いを寄せていた相手だった。
 まさかそんな相手とまたこうして会えるとは、思ってなかったから、驚いた……。