【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉



「なぁ、つぼみ」

「ん?」

 何かを言いたげな顔をしている日向に、わたしは「どうしたの?日向」と声をかけた。

「……早く事件、解決しないとな。被害者のためにも」

「……そうだね。 家族だって、このままじゃ報われないもんね」

 母親はひどく落ち込んでいたし、やつれているようにも見えた。……相当、ショックだったんだと思う。
 息子はちゃんと更生した、母親はそう言っていた。……ただ前科のことを考えると、過去のことで恨んでる人物だっているはずだ。
 その人物を特定出来れば、何か新しく進展出来るはずなんだけど……。

「頑張ろう。……俺たちの手で、必ず犯人を捕まえよう」

「……うん。捕まえよう、必ず」

 被害者のためにも、そして被害者の家族のためにも。

「さて、俺もビール飲むかな」

「うん。注いであげる」

「サンキュ」

 仕事終わりのビールが美味しいと感じるのは、わたしだけじゃないようだ。

「うまっ。冷えてるなぁ」

「ね、美味しいよね。至福の一時」

「だな。 ほら、つぼみも飲めよ」

「あ、ありがとう」
 
 こうして至福の一時を味わうのは、最高だ。