【完結】甘くて危険な恋の方程式〈捜査一課、女刑事の恋と事件の捜査ファイル〉



 目撃者がいないかを探すのは、一苦労だ。人気の少ない夜の公園じゃ、歩いている人も少ない。 
 みんな寝ているだろうし、夜中に公園を散歩している人なんて滅多にいないだろう。
 たまにいる酔っぱらいのおじさんがいたとしても、ベンチなどに寝てしまったら気付くはずもないだろうし……。
 さすがにこんな状況で目撃者を探すのは簡単なことではない。

「すみません。警察なんですが……少しお話聞かせていただいてもよろしいですか?」

「ええ。何でしょう?」

「昨夜25時過ぎに、あちらの公園で殺人未遂事件が発生したんですが……。その時何か叫び声を聞いたとか、音を聞いたとかないでしょうか?」

「いえ……。何も聞いてませんねぇ」

 近所の人に何件も周って話を聞いてみても、特にその日は有力な情報を得ることは出来なかった。

「お疲れ様です。笹野、戻りました」

「お、お疲れ笹野。どうだった?」

 小野田課長から問いかけられたわたしは「いえ……。住宅街の方に話を聞いてみましたが、有力な情報は得られませんでした」と答えた。

「そうか……。被害者の意識もまだ戻っていないそうだな」