海と空の狭間で……

転校生の名前は海崎空。


休み時間になると我れ先にと空くんに話し掛ける、女子生徒。


しかし、空の態度は無関心と言わんばかり。


人懐っこい可愛い顔をしているのに、素っ気ない感じがアンバランスだ。


「ねえ、空君に話し掛けた女の子無視されてるよ……」


物珍しげな表情でそう口にしたかすみ。


話し掛ける女の子が全て無視されている様子なんて見たら、流石のかすみも話し掛けるのを止めるだろう。


「そうだねえ。
なんか、見た目とのギャップだよね」