海と空の狭間で……

「……」
「俺、選ぶから着るだけ着てくれないかな?」


お兄ちゃんが私にお願いをするなんて初めてだから、断る事も出来ない。


「う、うん……」


お兄ちゃんが持ってきたのは真っ白いワンピース。


儚い感じの綺麗な女の人が着たら似合うだろう物で、私みたいな地味子が着たら変だろう。


「これ、絶対アスナに似合う__」
「……」


似合わない。


そう思ったけど、試着室に向かい着替えた。