海と空の狭間で……

「俺に頼りっきりになって、俺無しでは何も出来なくなって欲しいくらいだよ……。


そしたらさ、アスナは俺だけのアスナだろ?」


切な気な表情で、すがるようにこちらを見る空の色気が半端ない。


と、いうか、あの空がこんな事を考えていただなんて。


「わ、私は空だけのだよ?」
「なら、頼ってよ?

俺の家が嫌なら、マンションとか借りるし……」


有り得ない事を言いながら、潤んだ瞳で覗き込む空。


子犬の瞳ビームに殺られて、揺れそうになっている自分が存在する。