「こ、焦げちゃったから……。
お兄ちゃんは外食してきて……」


家では難しそうな本を読んでいたり、パソコンを睨んでいるお兄ちゃん。


時間を大切に使う人なのに、無駄な時間を使わせてしまう。


「なんで?」
「あは。
実は、焦げちゃって……‘」


料理に失敗くらい付き物だと思っていたのに、落ち込んでしまって仕方がない。


なのに__

「なんだ。
焦げたくらいなら食べれるよ。持ってきて」


お兄ちゃんの言葉で元気が出るから、不思議だ。