海と空の狭間で……

「う、海さんですよね……!?

なんか、こいつら酔っ払っていてすいません!!」


お兄ちゃんの名前が出された瞬間、さっきまで笑っていた男の表情に焦りの色が見えた。


「海さんって、あの海さん?」
「そうだって!
お前ら謝っておけ!」


さっきまでとは、違う表情を見せる男達。


これは、一体何なのだろう。


「お前ら、もう良いから消えろ__」


冷たい表情でそれだけ言うお兄ちゃんと、その場からそそくさと逃げて行く3人組。


あんな怖そうな、男達がお兄ちゃんにペコペコしていた。