暫くふたりで歩くと、イラリオさんは一軒の店の前で足を止める。
「エリー、まずは服を買おう」
「はーい」
慣れた様子で店内に入ってゆくイラリオさんについてゆくと、中から若い女の店員さんが出てきた。
「あら、団長さんが買い物に来てくれるなんて珍しいわ」
「今日はこの子の服を買いに来たんだ。選んでやってくれないか?」
「この子どうしたの?」
女性は目を丸くして、ここに来る途中で会った多くの人達と同じ反応を示す。
「この子はアリエッタだ。色々あって、俺が面倒をみることになったんだ。これまで面倒をみていた親族が最近亡くなって──」
イラリオさんは要点だけを掻い摘まんで、簡潔にこれまでのことの顛末を説明する。女性は神妙な面持ちでそれに聞き入っていた。
「なるほど、そんな辛いことがあったのね。かわいそうに。でも、もう大丈夫よ」
女性は私と目線を合わせるようにしゃがみ込むと、にこりと笑いかけてきた。
「エリー、まずは服を買おう」
「はーい」
慣れた様子で店内に入ってゆくイラリオさんについてゆくと、中から若い女の店員さんが出てきた。
「あら、団長さんが買い物に来てくれるなんて珍しいわ」
「今日はこの子の服を買いに来たんだ。選んでやってくれないか?」
「この子どうしたの?」
女性は目を丸くして、ここに来る途中で会った多くの人達と同じ反応を示す。
「この子はアリエッタだ。色々あって、俺が面倒をみることになったんだ。これまで面倒をみていた親族が最近亡くなって──」
イラリオさんは要点だけを掻い摘まんで、簡潔にこれまでのことの顛末を説明する。女性は神妙な面持ちでそれに聞き入っていた。
「なるほど、そんな辛いことがあったのね。かわいそうに。でも、もう大丈夫よ」
女性は私と目線を合わせるようにしゃがみ込むと、にこりと笑いかけてきた。



