小さく呟くと、イラリオさんは言葉を詰まらせる。そして、顔を上げるとその青い瞳でまっすぐに私を見つめた。

『安心しろ、エリーの面倒は俺が責任を持ってみるからな』

 私が意識を失っている間に、少し泣いたのだろうか。イラリオさんの目は充血して少し赤くなっていた。大きな手がぽんぽんと、優しく私の頭を撫でる。

 いやいや、びっくり。本当にびっくり。
 だって、エリクサー作ろうとしていたはずなんです。
 間違えて若返りの薬を作っちゃったのかしら?

 当時私は大パニックを起こしていたけれど、周囲は私が唯一の肉親であるアリシア(本当は私がアリシア本人だけどね)を失い、ショックのあまり混乱していると受け止めたようだ。