絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

(でも……)

 イラリオさんと過ごして早数カ月。たとえ私にこんな不思議な能力があると知っても、イラリオさんなら絶対に悪用したりはしない。私はそんな絶対的な信頼をイラリオさんに寄せていた。

「実はね──」

 意を決した私はおずおずとイラリオさんに事情を話す。
 生まれた頃から、なぜか精霊の姿が見えること。彼らの言葉も理解できること。そして、彼らが私のところによく遊びに来てくれること。

 話を聞いたイラリオさんはびっくりしてしまったようで、しばらく絶句していた。

「エリー。それ、本当か?」
「うん、本当。今も近くにいるよ。そこを飛んでる」

 私はイラリオさんの斜め後ろを指さす。
 風の精霊のガーネとベラが[リーン、元気になってよかったねー]と嬉しそうに飛び回っている。

 イラリオさんは私の指さすほうを振り向き、ギョッとしたような顔をする。

「なんだ、これ?」
「風の精霊だよ。ガーネとベラっていうの。私の昔からのお友達」

 ガーネとベラは自分達が紹介されていると気付いたようで、ふわふわとこちらに寄ってくる。