聖獣が奇跡的に意識を取り戻したと部下から連絡を受けたのは、保護した日から七日後のことだった。
『団長、保護している聖獣が意識を取り戻しました』
外出先から戻ると、部下からそう報告された。
大急ぎで聖獣の保護施設に向かうと、そこには先客の姿が。
『エリー』
膝を折るような体勢で聖獣の前に座っていたエリーははっとしたようにこちらを振り向く。
意識を取り戻した聖獣は、上半身だけを起こして楽な体勢をしていた。
ぐったりしている姿でもあれだけの威圧感があったのだ。起きている姿は、本当に息を呑むほど美しかった。〝威風堂々たる姿〟というのがしっくりとくる佇まいだ。
そして、聖獣は驚いたことに言葉を理解し、自らも喋った。
『お前は、俺を見つけた騎士だな。匂いに覚えがある』
その言葉を聞いたとき、頭が真っ白になるくらい驚いた。
伝承によると聖獣には神聖力の強さによっていくつかのランクがあり、上位の聖獣は人の言葉を話したり、あるいは人に姿を変えられると言われている。しかし、一度もそんな聖獣を見たことはなかったので、きっとただの作り話だろうと思っていたのだ。
『団長、保護している聖獣が意識を取り戻しました』
外出先から戻ると、部下からそう報告された。
大急ぎで聖獣の保護施設に向かうと、そこには先客の姿が。
『エリー』
膝を折るような体勢で聖獣の前に座っていたエリーははっとしたようにこちらを振り向く。
意識を取り戻した聖獣は、上半身だけを起こして楽な体勢をしていた。
ぐったりしている姿でもあれだけの威圧感があったのだ。起きている姿は、本当に息を呑むほど美しかった。〝威風堂々たる姿〟というのがしっくりとくる佇まいだ。
そして、聖獣は驚いたことに言葉を理解し、自らも喋った。
『お前は、俺を見つけた騎士だな。匂いに覚えがある』
その言葉を聞いたとき、頭が真っ白になるくらい驚いた。
伝承によると聖獣には神聖力の強さによっていくつかのランクがあり、上位の聖獣は人の言葉を話したり、あるいは人に姿を変えられると言われている。しかし、一度もそんな聖獣を見たことはなかったので、きっとただの作り話だろうと思っていたのだ。