絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

 初めてザグリーンを見たとき、ザグリーンはアメイリの森の端でひっそりと横たわっていた。怪我をしているのか、白銀の毛並みの至る所が赤く染まっている。
 姿形は獅子に似ている。だが決定的な違いがあった。背中から大きな翼が生えていたのだ。
 傷ついた状態ですら威厳を感じさせるその姿に、こんなに美しい生き物が存在するのかと驚いた。

『おい、大丈夫かっ?』

 聖獣に言葉が通じるとは思わないが、思わずそう言って駆け寄る。
 聖獣は薄らと目を開けて瞳だけをこちらに向けた。金色の瞳がこちらを見る。

 その瞬間、何か運命的なものを感じた。
 何がどう運命的だったのかと聞かれると上手く言えないが、なにかこう、探していた片割れを見つけたような、そんな不思議な感覚がしたのだ。

(助けなければ!)

 すぐにそう思い、聖騎士団の専用通信機を使って部下達と連絡を取り合う。
 聖獣はこれまで見たどの聖獣よりも大きかった。俺がこれまで見たことのある聖獣は、せいぜい大型犬と同じサイズだった。しかし、この聖獣はその倍──二メートル以上はある。