絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

 勘違いじゃなかった。やっぱりあの日現れたのはこの子だったんだ。

(この子、なんであの日私の前に現れたんだろう?)

 絶体絶命で「誰か助けて!」と思ったときに、それに応えるように現れた不思議な聖獣。

「あのとき、この子を呼んできてくれたのはイリス?」
「その質問に答えるのは難しいにゃ。助けがいると言いに行ったら、結果的にこの聖獣が助けに来たにゃん」
「助けがいるって言いに行った? 誰に?」

 イリスはお座りすると、何も言わずに首を傾げる。こんなときだけ普通のネコの真似しなくてもいいんだから!

 私はイリスから聖獣へと視線を戻すと、はあっと息を吐く。聖獣は先ほどと同じく、目を閉じたまま横たわっている。

(この子、なんとか助けてあげられないかしら?)

 この聖獣は私を助けてくれた。なら、今度は私が助ける番だ。

(そうだ。アルマ薬店に行って、お薬を取ってこよう)

 そうと決めたら善は急げ。私は小走りでアルマ薬店に行って、傷薬や滋養強壮に効く薬の材料をかき集める。

「エリー、一体どうしたんだい?」