絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

「じゃあ、またあとで」
「うん、ありがとう!」

 私は手を振ってイラリオさんの背中を見送る。

「…………。さてと」

 イラリオさんの姿が完全に見えなくなったのを確認し、私はくるりと背後を振り返る。

(眠っているのかな?)

 あの日私をしっかりと見つめた金色の目は、今は閉ざされていた。銀色の毛並みが僅かに上下しているので、生きてはいる。けれど、イラリオさんによるとかなり弱っていてずっとぐったりしていると言っていたので、このまま放置すれば命が危ないのだろう。

「ねえ、イリス」

 私は部屋の片隅でこちらを見つめているイリスに声をかける。

「この聖獣さんって、あの日に私を助けてくれた子かな?」

 イリスはすっくと立ち上がるとこちらに歩み寄る。そして、横たわる聖獣に鼻を寄せた。

「そうだにゃ」
「やっぱり……」