妹を溺愛する兄が先に結婚しました

図書室は常日頃静かだけど、今日みたいに誰もいないと静かな恐怖を感じる。


ま、ここなら集中してできそうかな。


どこの席にしようかと迷っていた、その時。


窓際の席で寝る生徒の姿が目に入った。


ビックリした。人いたんだ。


机に伏して寝ているので顔が見えない。


ミルクティーカラーのふわふわした髪が日に当たって輝いている。


冬休みに図書室に来て偉いなー、なんて感心しながら、少し離れた席の椅子を引いた。


「んっ……」


椅子の音で起こしてしまったらしい。


身体を起こしたその生徒と目が合って、


「え⁉」


思わずビックリする。


細く色白で、透明感のある容姿。

儚げな雰囲気はいつ見ても変わらず、日が差して天使のようにも見えた。


「ん?あれ、真崎……?」


目を擦りながら寝起きの声で言う。


寝ていたのは、時原だった。