季節は巡り、まもなく世間が浮き立つ行事。

クリスマスがやってくる。


毎年、彼氏と過ごすクリスマスを望みながら、

家族と過ごすクリスマス。


今年こそは!



「はーい、クリスマスは部活だからねー」


先輩の無情な言葉により、呆気なく私の夢は崩れ去った。


「キャプテーン。私、このまま1人身なんて嫌です」


「なに言ってんの。彼氏がいなくても、仲間がいるでしょ」


「綺麗事を言ったって仕方ないですよ」


「綺麗事言うな」


キャプテンに頬をつねられた。


「ていうか、キャプテンはどうなんですか?最近、男バスのキャプテンといい感じじゃないですか」


「いや、ないから。あいつだけはない」


「どうして?」


「あいつ、クラスに好きな奴いるし」


「そんなの、その気にさせちゃえばこっちのもんですよ!」


「アホ。恋愛初心者が」


ちぇっ。

恋愛初心者ですよーだ。