妹を溺愛する兄が先に結婚しました

***



みんなで夜ご飯を食べて、ケーキも食べ終えた。


そろそろ時原が帰る時間。

名残惜しいな……と思いながら、時原にコートを渡す。


ふと。

「先生」


時原が兄に視線を合わせて、訴えかけるような目を向けた。


ため息を吐く兄。


「ったく……。わかったよ」


……?


「結咲。暖かい恰好して、出られる準備しな」


意味不明な言葉を残した。


「40秒で?」


「ゆっくりでいいから。あと──」

と言葉を切った兄は、今度はゆかなさんの方を向き……。


「ゆかなも」


「え、私も?」


同じように声をかけた。


なんでゆかなさんも?と思ったけれど、時原を送りに私もついて行っていいみたいだから、別になんでもいいや。