妹を溺愛する兄が先に結婚しました

時原は、不意に腰を上げた。


立ち上がった時原は、私の前で向き合うように止まり、穏やかな目を見せた。


その目に吸い込まれる。



「真崎のことが嫌なんじゃなくて、俺がそれを見ているだけっていうのが嫌だった。


真崎の気持ちに誰よりも先に気付いてあげたい。

辛い時、素直に泣ける場所になってあげたい。


そのままの真崎でいてほしいから。

優しくて強い真崎を、俺が守りたい」



その場にしゃがみ込んだ時原は、



「そのためには、俺はずっと真崎と一緒にいたいし、ずっと見ていたい」



膝の上に置いていた私の手の上に、自分の手を重ねて。


そして……。



「俺は、真崎が好き。

もう一度、俺を好きになって」



優しい声でそう言った。