妹を溺愛する兄が先に結婚しました

「最低」


そう呟きながら、男子たちの横を通り過ぎた。


「げっ、真崎」


「またかよ!」


聞かれてあたふたする男子たちを白い目で見る。


前にも偶然会話を聞いたことがあったっけ。



……ま、男ってこういうもんだよね。


ちょっとショックだったのは、今回はその中に時原もいたこと。


話には入ってなかったみたいだけど、時原も女子のことをそういう目で見ることがあるのかな。

なんて考えていると……。



「真崎っ!」


立ち去ろうとした私を、和奏が呼び止めた。


「なに?」


「……今、1人なの?」


「そうだけど?」


「あ……。

……いや、なんでもない……」


和奏は何かを言おうとして、結局、口にはしなかった。


言いたいことがあるならはっきりしてほしいタイプの私だけど、聞き返すことはしなかった。


だって、爽のことを聞かれるのがわかったから。


……一応、家出の件が爽の耳に入っていることは伝えた。


その後、和奏がどうしたかは知らない。