妹を溺愛する兄が先に結婚しました

「お風呂っ♪」


「あれ、結咲は行かないの?」


「うん、私は後で」


宿泊所に戻って、ルンルン気分で浴場に向かうみんなを見送った。


急に静かになった部屋で、着替える。


私も早くお風呂に入りたい。


だけど、身体に刻まれた傷を見せる勇気がないので、後から1人で入らせてもらう。


ほんとは入浴時間が決まっているけど、兄が気を利かせて私だけ時間をズラしてもらった。



小さい頃に受けた傷痕。


昔に比べればだいぶ消えたけど、それでもいくつか残っている。


あまり人に見られたくないもの。


汗拭きシートで全身を拭いて、さっとシャツに着替えた。



部屋で少し時間を潰してから食堂へ向かう。


もうお腹ペコペコ。



その途中、ラウンジに溜まる2年男バスの集団を見つけた。


「いいよなー、風呂上がりの女子」


視線の先に、お風呂から上がったばかりの1年女子。


うわー……。

究極に出くわしたくなかった場面。