「わかなーっ‼」


思わず絶叫してしまった。


バカバカバカ!何言ってんの!バカじゃないの!



急にひんやりした視線が背中に突き刺さる。


「そうなの!?」

「どんな子!?」


興奮する母とゆかなさん。

父は興味なさそうなふりして、聞き耳立てている。


……当然、この突き刺さるような視線の主は兄。


どんな顔してるかなんて見たくもない。



その後、和奏は兄に強制連行された。


ご愁傷さま。



──とまあ、そんなこともあったけど。


私は和奏のことを一切わかってなかったんだな、と痛感させられる出来事が起きる。