話を終えて、帰ろうと下駄箱で靴を履き替えている時。


「そういやさ、“これからのためにも”ってどういうこと?」


思い出したように和奏が聞いてきた。


「……爽の友達だからね」


2人の仲を乱すようなことはできない。


「友達?……って、え!

もしかして、静也の“向き合いたい人”って……」


「うん」


とその時。



「あ、来た!」


昇降口を出たところに、爽と真崎がいた。


「俺は前から静也と真崎を推してたけど、いざそうなると……。

お前、結構大変なところにいったな」


俺だけに聞こえるように言って、和奏は2人に駆け寄った。



大変って先生のことかな。


……かもね。


俺、面倒くさいのは嫌いだけど。



こればかりは頑張るしかないよね。



~Side 時原 END~