恥ずかしすぎて、穴があったら入りたい。


雨が降りしきる中、走って。


公園に向かった。


かまくらのような形をした遊具の穴の中に入る。


雨を避けるようにして入ったけど、もうびちょびちょに濡れてるし。


「くしゅんっ！」


体育座りして蹲(うずくま)る。



……ああ、もう最悪。


あんなこと言うんじゃなかった。


あれじゃ、ヒステリー女の僻(ひが)みみたいじゃん。


何もあんなに感情的になることはなかった。


でも、怒ってる。

私は怒ってる。


今まで散々私の恋路を邪魔したくせに、自分だけ先に彼女作って結婚するとかありえない。


自分勝手すぎる。


なんであんなのが兄なの。


今まで耐えてきたけど、今度こそおさらばしてやる。


私だって……。