学校を出たところで、爽と和奏が前を歩き、私と時原が後ろをついて行く形になった。
「3人はいつも一緒に帰ってるの?」
気になっていたことを聞いてみた。
顔だけ振り返って、和奏が答える。
「いつもってわけじゃないよ。部活の終わる時間が重なったり、部活がない日はその時の流れによりけりって感じ」
「朝も別々だしね」
「そうそう。あ、でも最近はよく駅で会うよな」
「そういえば今朝もさー……」
あまりに自然に2人で会話を始めるもんだから、何も聞けなくなってしまった。
幼なじみカップルだからさっぱりしたお付き合いをしていると思ってたけど……。
いざ目の前で見ると、2人の仲の良さを思い知る。
気の置けない仲。
表情を見ればお互いの好意がわかる。
手が触れそうな距離で、目を合わせて笑い合う爽と和奏。
3人で帰る時、時原はどういう気持ちで2人といるんだろう。
断ればいいのに。
そうすれば苦しい思いをしなくて済む。
仲良い2人を見ずに済む。
だけどきっと、時原は2人を避けることはしない。
友達だから。
自分の気持ちを押し殺してでも一緒にいるのがその証拠。
「3人はいつも一緒に帰ってるの?」
気になっていたことを聞いてみた。
顔だけ振り返って、和奏が答える。
「いつもってわけじゃないよ。部活の終わる時間が重なったり、部活がない日はその時の流れによりけりって感じ」
「朝も別々だしね」
「そうそう。あ、でも最近はよく駅で会うよな」
「そういえば今朝もさー……」
あまりに自然に2人で会話を始めるもんだから、何も聞けなくなってしまった。
幼なじみカップルだからさっぱりしたお付き合いをしていると思ってたけど……。
いざ目の前で見ると、2人の仲の良さを思い知る。
気の置けない仲。
表情を見ればお互いの好意がわかる。
手が触れそうな距離で、目を合わせて笑い合う爽と和奏。
3人で帰る時、時原はどういう気持ちで2人といるんだろう。
断ればいいのに。
そうすれば苦しい思いをしなくて済む。
仲良い2人を見ずに済む。
だけどきっと、時原は2人を避けることはしない。
友達だから。
自分の気持ちを押し殺してでも一緒にいるのがその証拠。



