ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


それから、私は改めて、3人に織くんのうちにお世話になるまでの経緯を話した。


織くんの家だということはほんとに全然知らなかったということ。


織くんは、思ったよりも天然でそしてすごく優しいということ。


3人とも、もっとないの?ほかには?とどんどんエピソードを求めてくるから。


織くんの部屋着のこととか、織くんの寝顔や寝起きのこととか。


寝顔はいつも私ばっかり見せてしまっているから、そのことに関しては話せることがなかったのだけど。


そして話はさらにヒートアップしていって。


昨日、織くんとスーパーまで買い物に行ったことや、肉まんを半分個にしてくれた話をした。


「無理……織くん、どんだけ王子様なのっ」


「織くん過剰摂取で死にそう」


「まじ?本当だったら泣くんだけど。それ、初花の妄想じゃなくて?」


「なっ、失礼な!!」


「もう妄想でもいいわ。ちょ、まじこの話タダで聞いてるの意味わからないんだが、金を払わせろ金をっ!」


なんてみんなテーブルにうなだれて言いたい放題。


まぁ、数日前の私を見てるみたいなんだけど。