ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



え、偉い??


何を急に褒められているのかわからなくて首を傾げる。


「普通だったらさ、『今、織くんと一番近くにいるのは私でーす!』って自慢したくてたまらないだろうよ」


「そうそう!初花そういう匂わせみたいなのも全然なかったし、むしろ今日も付き合ってるんじゃないか説が出ても頑なに否定してたでしょ。だから、私としゅーは、めぐの勘は信じてなかったぐらいだし」


と斜め向かいに座るちーちゃんが前のめりで言う。


「てか、私はまだ半信半疑だよ。だってあの柳瀬織の家に友達が住んでるってよ!!」


「朱音、あんたどっかにペラペラしゃべんないでよ?」


「バッ、めぐ私のことなんだと思ってるわけ〜?絶対言いませんから〜〜!」


めぐちゃんとしゅーちゃんのやりとりに、心が落ち着いていくのを感じて、


思ってたよりも、この秘密を絶対バレないようにしなきゃって、自分ひとりで気負いすぎていたことに気づいた。