ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



ギュッとテーブルの下で拳を握る。


「初花、同い年の息子が一緒に住んでるって言ってたじゃん」


「……っ、」


「それって、織くんのことなんじゃないの?」


そう言われて、ゆっくりとめぐちゃんの顔を見る。


大好きな友達だ。
黙っているのが苦しい。


ここまで言われてしまって『違う』って言うなんて……。


そもそも、こんな大きな出来事をもう私の中だけでじゃ収められないんだ。


私は、大きく息を吸って。


意を決して、口を開いた。


「……うん。めぐちゃんの言う通り……私、今、織くんのところにお世話になってる」


「……うそ、」


「……まっじか……」


と、驚きを隠せないと言わんばかりの声を漏らしたのはちーちゃんとしゅーちゃん。


「ごめん、みんな、黙ってて……その、私も突然のことで──」


勇気を出して打ち明けたけど、めぐちゃんが黙ったままなので、やっぱり隠しごとされたことをすごく怒っているんだと、慌てて弁解しようとした瞬間だった。