ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



「違うなら違うって、はっきり言ってくれていいのよ?」


めぐちゃんの絶対に見破ってやるって瞳にしっかりと囚われて逃げられない。


「これは私の推測でしかないし」


「……はいっ、」


「初花が、ママさんの同期の人のうちにお世話になってから、まず、織くんが初花の弁当を届けに来たの」


「……っ、」


ドクン。


織くんの名前が出てきてしまって、あからさまに目を逸らしてしまったら、


めぐちゃんの唇の端が上がった。


「それから、今回、2人がコンビニで買い物していたって目撃証言」


「いや、私らは、たまたまなんじゃないの?って思ってるんだけどさ〜」


と、めぐちゃんの隣に座るちーちゃんが苦笑しながら言う。


たまたまだよ、ここでそう言えればどんなに楽だろう。


でも、大好きなみんなに隠し事をいつまでしているのも辛い。


だけど、みんなだって織くんのファンで。
もし、本当のことを知っちゃったら、どう思うだろうか。


私のこと、ずるいって嫌いになっちゃわないかな……。