「ね、初花、どうなの!」


「そ、そんなわけないじゃん!私と織くんが付き合うって!ないない!ないないない!」


教室にいる全員がこっちを見ているから。
全員に聞こえるぐらいの声で、全力で否定する。


住んでることがバレるよりも先に、まさか、付き合ってることになるなんて……。


織くんにとっても大迷惑すぎるよ!!


好きな人に、こんなの聞かれたくないだろうし。


「じゃあ、コンビニの目撃証言は……」


「見間違いだよきっと!私、昨日は家で寝てました」


「それを証明できる人は!」


「いやいないけど……、」


刑事ドラマですか。


「でも昨日、織くん、初花の弁当持ってきてくれたじゃん」


「そうそう。あれのあとにこんな噂が流れているわけだから、え、まじで?と思うわけで」


はあ……なるほど。