ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



すごい……。
まさか、こうして織くんと並んで登校する日が来るなんて。


柳瀬家を出て住宅街を歩いてから、見覚えのある大通りに出る。


ここ、バスで通るばっかで歩くのは初めてだな……。


終始ドキドキしながら、織くんと並んで学校へと向かう道を歩く。


織くんは歩きながら、どこにどんなお店があるかを教えてくれたりして、


一言一言彼が発するたびに胸が高鳴って忙しい。


風が吹いて織くんの髪が少しなびくだけでもうオシャレすぎるCMになる。


ほんっとかっこいい……。
織くん、スカウトとか絶対されるよなあ。


SNSに写真あげたりしたらフォロワーもすごく増えそうだけど。やってるって話は聞いたことがない。やらないのかな……。


「あ、柳瀬先輩だっ」


「あれ……隣に誰かいる?」


っ?!


横を歩く織くんのことをぼんやり考えながら歩道橋の階段をのぼり終えたとき、


後ろから、コソコソとそんな声がした。