ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



そんな春樹との関係が変わってしまったのは、中1の2学期が始まったばかりのとき。


『俺、好きな人いるんだよね』


春樹がそう、俺に話してくれた。


『織、うまくいくように、協力してくれない?』


彼には出会った頃から助けてもらってばかり。親友の役に立てるかもしれない。
俺にとって恩返しの絶好のチャンスだったから。


『わかった!』


即答した。


それから俺たちは、春樹の片想い相手である有川さんとよく3人で話すようになっていて。


休みの日に出かけるのも何度か。


そんな日々を過ごしていたある日の放課後。


有川さんに突然、呼び出されて。


『私ね、柳瀬くんのこと好きなの』


悪い夢かと思った。


てっきり、ついに彼女の口から「春樹くんが好きだ」って相談されるんだと思っていたから。


『え……?』


驚いて言葉に詰まったけど、ここでしっかり俺の気持ちを伝えなきゃと瞬時に口を開いた。