それから帰り道で織くんに、今まで私がどんな嫌がらせにあったか具体的なことを話して。
家に着く頃には、胸がすごくスッキリしていた。
私にはたくさんの味方がいる。
推しが味方なんてだいぶやばい世界だ。
改めてそれを実感できて。
夕食を食べ終わり、ゆっくりとお風呂に浸かりながら、今日一日起きたことを考える。
ていうか……。
私、織くんにめちゃくちゃ触れすぎていたよね?!
今更ながら実感して、お風呂で温まっている体がさらに熱くなる。
さっきは色々溜まっていたものが織くんのおかげで涙と一緒に吐き出すことができてそのことで頭いっぱいになっていたけど。
織くんに2回も抱きしめられてしまったんだ。
恐ろしい……。
織くんにあんなことされたのにも関わらず自分のことでいっぱいいっぱいになっていた自分が。
でもあれも、織くんにとっては好きな人にスマートに触れるための練習にすぎないんだろうか。なんて……。
そりゃそうに決まっている。それ以外に何があるっていうんだ。



