ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



「ううん!わがままなんかじゃないよ!初花がそんな風に言ってくれるの、嬉しい!」


「ちーちゃん……」


「うん。初花が言う通り、うちらが落ち込んでたら相手の思うツボだ!」


「あんなくだらないことやっても無駄だって思わせるぐらい、いつも通りでいなきゃね」


続けてめぐちゃんとしゅーちゃんもそう言ってくれて。


「みんな……」


みんなの言葉にじんわり心が温まる。


「よし!そうと決まれば、はい!しゅー、今から一発ギャグ10連発」


「ふっ。しょーがねーな!」


そう言って立ち上がったしゅーちゃんが意気揚々とレジャーシートから出て私たちに渾身のギャグを披露してくれて。


久しぶりに大笑いすることができた。


そして、あんな幼稚な嫌がらせなんかに、負けてたまるかと強く心に決めた。