ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



誰かからよく思われていないっていうのを、こういう間接的なやり方で知るのは正直苦しいし悲しい。


けど、それでもお腹は減るし、愛菜さんのお弁当は美味しいし、学校でも家でも織くんは安定して国宝級のイケメンだ。


なにが言いたいかというと、私は想像していたよりも全然平気だということ。


めぐちゃん、ちーちゃん、しゅーちゃんという最強の友達のおかげでもある。


「まぁ、織くんあんなに優しいと、今回のこと知ったら初花より落ち込みそうだもんね。簡単には言えないわ」


とめぐちゃん。


「うん。そうなの。織くんには心配かけたくなくて。普段からお世話になりすぎているし」


「んー、そうかもしれないけどさー。犯人見つけて、織くんに直接怒ってもらった方がよくない?この際」


「いや、でもまず、どうやって犯人見つけるよ」


としゅーちゃんとちーちゃんが話す。


あぁ……本当はこんなことに貴重な休み時間を使いたくないんだけど。