ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



これも、私が平凡すぎるからいけないんだろう。もう少し華があって、可愛かったら。


今とは状況が違っていたかもしれない、なんて。


それからと言うもの、嫌がらせはどんどんエスカレートしていって。


体操着が無なくなったり、筆記用具がなくなったり。


でも、そのたびにめぐちゃんたちが貸してくれたりしてカバーしてくれたから、授業にはほとんど支障がでなくてすごく助けられている。


織くんとの同居がバレたら、学校で目をつけられて生きていけなくなると思っていたけれど。


3人のおかげで、思ったよりも精神的なダメージは少なくて。


改めて、友達の大切さを痛感した。


「織くんはこのこと知ってるの?」


「ううん。言えるわけないよ」


ここ数日、教室での居心地が悪くて中庭でお昼を食べるようになった私たち。


ちーちゃんが持参してくれたレジャーシートに座って、話題はやはり私が受けている嫌がらせについてで。