ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



「……あぁ、直で触りたい、」


「ん?」


はっ!!


嘘!!やだ!!しまった!!私、今、完全に心の声が出てた!!


「あっ、やっ!その、今のは、あの、」


と大焦りしていたら織くんがスルッとタオルを頭から取った。


その仕草さえいちいち色っぽくて。


「……触る?」

 
「え?!……い、い、いいの?」


驚いて声を出せば、織くんがコクンと頷く。


まじですかーー?!


わーわーわー!!
本当にいいんですかね!!


めぐちゃんたちともよく、織くんのあのサラサラヘアに一度でいいから触れてみたいね、なんて話していたこともあった。


まさか……こうやって本人から直々に許可をもらって触れられる日が来るなんて。


中学の頃に幼なじみの広夢に振られて、自分のことを世界で一番不幸な女だと思っていたこともあったけれど。


今は自分のことを、世界で一番幸せものだと感じてしまう。


だって、推しの髪だよ、直で触っていいって言ってくれているんだよ?!