ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。



「……本当に、行ってもいいの?」


「うん!大丈夫!正直寂しいけど、でもずっとじゃないもん!3ヶ月だけ、でしょ?」


本当は行って欲しくない。
でもこれは私のわがままだ。


もう17歳。
自分の身の回りのことはひとりでもできてないといけない。


家事はママと分担してるから。
全部ひとりでやるなんて今までしたことないし。


やるんだ、頑張るんだ、初花!!


「うん。ありがとう初花。本当にありがとう」


ママが涙をこぼしながら私の手を握る。
この温もりをちゃんと覚えておこう。
ママがいなくても、寂しくならないように。


「ふふっ、この家の留守は任せて!」


そう言って胸を叩けば、


「っ、ありがとう。それで、家のことなんだけどね」


ママが再び口を開いた。